最近やったゲーム

あまり平日には遊べて無くて、休日にガーッと遊ぶのが多かった。
特にけがわさんに誘われた土嚢会は一日中アブストラクトゲームを遊ぶという頭のおかしい会で、完全に最高だった。
今週末も来週もゲームの予定あるのでまだ増える気がするけどとりあえず。


Akron

赤と白が別々の対辺を繋ぐのを目的にしている。4×4の球の上に更に球を載せることも出来る。
土嚢会で4回か5回プレイした。
最初のプレイではボードの縁がコネクション切れないので強いと思ってプレイしていたが、けがわさんにボコボコにされたので、2回目以降は無難に中央付近からからした。
1回目のプレイは単純にボードの一番隅から初めてしまったのが良くなかった気もする。


Mixtour

気になってたやつ。土嚢会でプレイ。
移動先のスタック数だけ離れたマスから移動が出来るというかなり変則的な動きをするコントロール系。
4回やったが、どれもタワーを分解できるというルールを忘れてたので次はちゃんとやりたい。


RED

3人専用のゲーム。気になっていたやつで、土嚢会で初プレイ。
丸と四角の繋がりの数を掛けたものが得点になるのでどちらもバランス良く伸ばす必要がある。でかいタイルは2マス分として数えることが出来る。
3人なのでYavalathの3人ゲームみたいに攻防の押し付け合いがあるのかと思ったが、タイルの接地面がかなりでかいのであまり相手の手を防ぐみたいなことが出来ず、自分の得になるようにタイルを置いてゆけば勝つ気がしてしまった。


YINSH

平日のどっかでも2回遊んだ気がするがログ付け忘れてしまった。土嚢会でFisheryの作者の土井さんとプレイ。
土井さんはかなり鋭い手が多く、序盤は僕のリングの動きがかなり制限されてしまってつらい戦いだった。
土井さんが2個目のリング除去した後に僕がリング除去で出来た空きマスの先に3つ目の4連を作ってなんとか勝てた。
YINSH、好きだけどどうしても場当たり的な攻防しか出来ないのでもうちょっと鍛えてゆきたいが、1手2手先の白黒反転の想像が難しい……。


TZAAR

引き続き土井さんとTZAARもプレイ。
こちらもかなり鋭い手が多くて苦戦した。終盤までゲームが進んで僕の動きがかなり制限されてしまう。このまま僕の手詰まりで終わるかと思いきや相手の二重丸の駒を取り尽くしてなんとか勝てた。
やはり面白い。


Palago

これもやりたかったやつで、土嚢会前にリクエストして持ってきてもらった。
全て同じ模様のタイルでできてて美しい。ゲームは自分の色の領域を閉じたら勝ちというもの。
だいたい想像どおりの感じだった。こういう模様系のゲームはとりあえず欲しくなってしまう。


Hokito

かなり手作り感のあるコンポーネントだった。ゲームとしてはボードがリング状に一直線になったDVONNみたいな感じ。全然違うけど。
駒に引いてある線がそのスタックの移動力になっており、空いたマスは飛ばして数えるので序盤で動けなくても中盤以降に盤面が空いてから効いてくる みたい絡みがあって面白かった。


Hex

nestorgames版の特注アクリルボードでプレイした。かっこいい。


Claim

ボードの外周から自分の色の柵を差し込んで領域を囲うゲーム。
領域ができた時に領域を作る柵の本数がトップの人がその領域を確保できる。
領域確保のあとにその周りの柵を全て中立にするので、別の領域のマジョリティにも影響があったりして面白い。
相手の柵を利用しつつ上手くマジョリティを守り抜くという感じ。
温かみのある自作ボードでやった。


ConHex

最近やった中で一番のヒット。
それぞれが違う方向でボードの対辺を結ぶのが目的。対辺を繋ぐ長方形の駒を置くにはそのエリアの周りにある点で半分以上自分の駒を置かなければならないというもの。
コネクション系は駒の強さが無くて、このマスに置くとどう効いてくるのかというのが分かり難い事が多い(それが醍醐味でもあるけど)。
コンヘックスは駒がどこに効いてくるのかひと目で分かりつつも、コネクション系の大局観もちゃんとと残っていてバランスの良さを感じる。
次nestorで注文するときは絶対に買いたい。


そのほかに土嚢会の参加者が考えたゲーム(自作)を5個くらい遊んだ。
自分も1つ持っていって、かなり良いフィードバックが得られた。


Army of frogs

ゲームショップで安売りしてたから買ったやつ。
毎ターン手持ちの駒2つから1つ配置して動かす(正しくは動かしてから配置)。
自分の駒が7個以上盤面にある状態で全てつなげれば勝ちというゲーム。
手駒の補充がランダムなので2人でやるとランダム性大きすぎる気がするし、駒をつなげるのも簡単なのであまりおもしろくなかった。4人でやってみたい。


Cottage Garden

ゲームマーケットで買ったやつ。ウヴェの新作。
最近好きなのか、パッチワークみたいな形の駒を置いてくやつ。
80ターンを人数で割った分の手番を淡々とこなしてゆく感じであまり盛り上がり感は無い。
ただコンポーネントの見た目は最高なのでまあやってもいいかなくらい。
パズルっぽいしこどもと遊ぶ知育ゲームみたいなのとして良いかもしれない(適当)。


ICE COOL

ペンギン型の駒を弾いてやる鬼ごっこ。
面白さはまあ想像どおりという感じ。
駒の上部をうまく弾くとジャンプ出来る点が他のおはじき系とは違う。
あとルールブックがかなり楽しげで良かった。


Fishery

最初に船を置ききったあと、駒(綱?)を置いて確保した領域の広さを争う。土嚢会で一緒に遊んだ土井さんのゲーム。
領域はその中の船の個数で所有者が決まる。
序盤のふんわりとした領域争いからの確定までの流れがとても上手くて囲碁を感じる(そんなに囲碁やってないけど)。
船は必ず外周に到達できるようにしか駒が置けないので、それによって通路が出来ると領域の確定ができたりする。これが本当に面白い。
これも最近の中ではヒット。


Ni-ju

4つの四角が描かれたタイルを順番に配置し、四角の先のタイルを全て自分の色に出来たら勝ちというゲーム。チップが乗ってるタイルはもう勝利条件を満たせないタイルの目印というだけ。
タイルが20種類有るためニジュウ。
見た目がおしゃれでそういうのに惹かれがちなので買ってしまった。結構面白いとはきいていたけど個人的にはいまいちだった。
うまく攻防するのが難しく、全てのタイルを置ききったあとで移動が許可され始めてからが本番という感じで、前座部分がが長い。


Amoeba

写真だと分かりづらいけど各プレイヤーが1つだけギザギザの形をしたカーネル駒を持っていて、相手のカーネル駒を自分の支配下に置けば勝ちというゲーム。
駒をスタックでき、スタックした駒はスタック全体ごとその高さの分だけ丁度動くか、スタックを崩しながら動かすことができる。
こういうスタックを崩す系のやつは安定して面白い気がする。
自分は移動不可なスタックをつい作ってしまったりスタックしか動かせないようなゲームだとスタックが上手く作れずに手詰まりになるみたいなことが多いのであまり強くはない…。でも好き。


Gagario

賽苑のゲーム。
2人用で十数枚しか無いカードを使ってブラックジャックをやるみたいなゲーム。
場に出てるカードが上限値で、手札からカードを出して上限をあげるか、場からカードを取って上限を下げるかが出来る。
カードを出せば上限は上がるのに手持ちのカードの合計値は下がってしまうし、場からカードを取れば上限は下がるが自分の合計値は上がってしまうというジレンマ。
少ない枚数でバチッとゲームデザインがきまっててかっこいい。見た目も。
何回か遊んで得点を競う系だけど1ゲームが短いので手軽に遊べるのも良い。


Elements

またElementsという名前のゲームが世に増えてしまった…。
これも賽苑のゲームで、クメルというやつのリメイク版になる。
システムがガガリオとそっくりで、ガガリオのリメイクだと勘違いしてたけどクメルです。クメルでした。
ゲームとしてはカード枚数が増えたガガリオという感じで、数字の合計を出すのが大変になったし、どのカードを相手が持ってるのかの予測もつけづらいため読み合いもあまりできず。
ガガリオの方が圧倒的に好きだった。


Can’t stop

名前の通り、バーストしないように手番を繰り返すチキンレース系。
昔のゲームのリメイクで、プラスチックで標識っぽいダサいボードから、布製でシックなのにカラフルなボードへと変わった。ゲーム内容は変わらずで、まあバースト系だし安定しているよねという感じ。


 

おわり

https://boardgamegeek.com/plays/thumbs/user/airtoxin/subtype/boardgame/start/2016-12-01/end/2016-12-31


React.jsでゲーム作った

http://yavalath-baobab.netlify.com/

screenshot-2016-11-09-0-26-50

作ったのはyavalathというゲーム。
交互に石を置いてゆき、先に4目以上並べたほうが勝ち。ただし3目ちょうどを作ってしまったら負けというゲーム。(3目と4目以上が同時にできても勝ち)
これのルールはN目で勝ち・M目で負けというルールをベースに機械が自動で生成したらしい。名前もマルコフ連鎖?で作ったとの事。

リポジトリはこれ https://github.com/airtoxin/yavalath-baobab

前々からReact使ったゲーム開発はやりたかったんだけど、着手してからその周辺ツールとか作ったりしてて長くなってしまった。

・プロジェクト始めるに当たりbabelとかwebpackとか全部入りのがほしい→プロジェクトボイラープレート作る
・どうせだったらボイラープレート生成したい→clow、clow-template-*作る
・六角形を描画する何かが必要→react-hex作る
・そういえばreactのライブラリ作るときのボイラープレートもほしい→clow-template-react-module作る
・やっと開発に取り掛かる

いつもこんな感じでヤクの毛刈り(ちょっと違う?)しがちで、いつの間にかやりたかったことを忘れたりする。まあ楽しいから良いんだけれど。

技術としてはReactとfluxとしてbaobab-reactを使っている。
baobab-reactは良いなと思い1回qiitaに書いたけど全然流行らなかった。会社でも使ってたりする。(けどやっぱり流行ってない)
因みにreduxはこれまで4回くらい試したけどやっぱり合わなかった。
baobab-reactはviewとactionが実質密結合してるのでそこだけ注意して書ければまあそれなりに使えるんじゃないだろうか。

viewは試しにatomic-designっぽくディレクトリを切ってみたがほぼディレクトリを切っただけみたいになってしまった。
ちゃんとやるならスタイルガイドとかショーケースみたいなのも作るべきかもしれないが、別に自分しか触らないだろうしそこまでするか?みたいな気力の問題も合った。
ただショーケースに対する問題意識はあったのでライブラリ作ったりはしていた(使ってはない)。
ソースとしてはsrc/view以下にatomic designのコンポーネントが有って、pagesとorganismはreduxみたいにcontainerを分離して配置するようにしてみた。
organismsのflux依存を許したのはまあコンポーネント粒度の問題が大きくて、本当はconnectするのはpagesだけが理想なはずなんだけどまあそんなにうまくいくわけも無く。
atomsとmoleculesは定義のまま分離不能なコンポーネントとそれを組み合わせたものなのだけれども、組み合わせた物の中には実質1つのviewで機能のカプセル化を担うためだけの物が出てきて、それをpagesにするのはちょっと無理が有るのでそれに対してorganismsを充ててconnectを許したという感じになっている。
ただこの辺はまだ手探り感が強いので後々よい形になればいいかなという感じ。

あとview周りだとErrorViewというのを作って、エラーが出た時にこれが出てくるようにしたりした。
家だとただのMacBook Pro 1台で、サブディスプレイとかも繋がないで開発しているので開発者ツールを開いてると結構画面を専有されるのが辛くて作ったりした。あと開発者ツール開いてると実行パフォーマンスも落ちている気がする。
これで開発者ツール開かなくて良くなってハッピーかというと全然そんな事無くて、コンソールデバッグとかしてるとやっぱり必要なので結局開発者ツール開いてて意味ない感じになっている。
console.on(‘log’, callback)とか使えるといちいち開発者ツール開かなくても画面の隅にオーバーレイして出すみたいなのができるのでそのようになって欲しい。

技術としてはflowtypeを試したり、yarn使ったりしたりしてみたけどそれ以外は余り面白い感じでは無い気がする。
一応nightmareを使ったe2eのテストも動くようにだけはしたが1ミリも書いていないし、既にCIだと上手く回らないっぽいことが判明している。

サイトのホスティングはNetlifyというのを使っている。
最近のjsに有りがちなビルドが必要なタイプのプロジェクトにも対応していて、githubに繋いでビルドコマンド指定してビルド後の成果物のディレクトリを配信するみたいなことが出来て便利。
あとデフォルトでyarn.lock置いてるとyarnでのインストールが行われるっぽくて対応の速さに驚いた。

あとは、開発の動機の1つとして今会社で強化学習の勉強していて、それの練習になるかなというのもあった。
ただ結果はやれば分かるけど惨敗という感じ。
そもそも強化学習以前にボードゲームでの評価関数の作り方とか、探索領域の足切りとかその辺の色々な知識が足りない感じだった。
とりあえずでモンテカルロ木探索みたいなのしたかったけど、ゲームの終了までシミュレーションするのに1〜5秒くらい掛かっていて、こんなものモンテカルロ法として成り立つくらいのシミュレーションもそもそも回せませんわwとなって終了した。

そんな感じでrobotが実質使えなかったのでじゃあと思いネット対戦機能をつけようと思っている感じだが、そろそろやる気が消え始めてるのでもしかしたら別のゲーム作り始めるかもしれない。

そんな感じです。


nestorgamesからゲームが届いた(2)

以前買ったnestorgamesが送料無料キャンペーンをやっていたのでまた買ってしまった。

今回買ったのは

の5つ。
今回はけがわさんからおすすめされたのをメインに買った。

Akron

8×8のボードの対辺を繋ぐゲーム。
新しくボード上に自分の球を置くか移動するかが選べて、移動する場合は既にある球の上に乗せることができる。
3Dでコネクションが形成されてゆくのが面白い。

上部に1つの球しか支えてない球も引き抜いて移動させることができて(つまり上の球が落ちる)、実際にプレイするまではこれでコネクションの攻防が起きるのだろうなと思っていたがそんな事は無かった。
球を落下させる移動でコネクションが分断されるパターンはそんなに多く無いのでメインは普通のコネクションゲームで、ただこれに3D要素を少し付け加えるだけでこんなに面白くなるのかと思った。

VOLO

最初に3つある自分の駒を群れにしたりして全て繋げるというゲーム。
動き方が難しかった。

Caranish

自分の駒を1つ取り除き、そこからナイトの動きの位置に2つ駒を配置してゆき、列か行に5つ自分の駒を置くのを目指すゲーム。
ナイトの動きで攻防するので上手く王手を防げなかったりしてもどかしい。

Duplohex

ヘックス系のゲームで、ディスクのみもしくはリングのみで対辺を繋げることを目指す。

出番ではディスクとリングそれぞれを置くか移動させるかが選べる。
なので手番に2つ駒を置くことができ、ヘックスの定石は通じなくなっている。

動かすときにリングとディスクを合体させることもでき、合体した駒はもう動かせなくなる。
合体状態まで来てやっとマスの所有権が確定するので、そこに至るまででいろいろな場所で攻防が起きて楽しい。

Grasher

自分のスタックを分解・再構築しながらボードの対辺を繋ぐゲーム。
繋ぐ対辺は3つのうちどれでも良く、気づかないうちに王手だったりする事がある。

分解したスタックの高さがそのまま移動歩数になり、しかもそれがそのまま攻防値になるので狙って相手のコネクションを切るみたいな事が中々出来なくて難しい。

 


コンコルディア (Concordia)

ロンデルの輪というシステムのゲームを量産していたマック・ゲルツのゲーム。
珍しくロンデルの輪ではないゲームシステムだが、ロンデルっぽいミニマルさがある。

 

ボード上の各都市は煉瓦・食料・道具・ワイン・織物の何れかを産出する。
都市に自分の家を建てていると、その都市が属する属州で決済が起きた時にそれを貰えるという仕組み。

家は自分の入植者(人か船)を動かし、その後自分の入植者に隣接する都市に家が建てられる。
家を建てる都市が産出する物によって建設コストが変わる。
煉瓦都市→食料と(家数×1)金
食料都市→煉瓦と食料と(家数×2)金
道具都市→煉瓦と道具と(家数×3)金
ワイン都市→煉瓦とワインと(家数×4)金
織物都市→煉瓦と織物と(家数×5)金
という感じ。
自分が既に家を建ててる都市には建てられないが、他人が建ててる都市には建てることが出来る。ただし払うお金がどんどん高くなってゆく。

手番に行えるのは手札からカードを1枚出してそのアクションを行うだけ。
全てがカードに集約されており、カードの種類数もそんなに多くないのでゲルツっぽいシンプルさが有る。
上記の家を建てるアクションだったり、属州の決済を行うのもこのカードのアクションの一種。
他にはお金と品物を交換(売買)するカードや、他人が直近で行ったアクションを真似るカード、今まで使ったカードを全部手札に戻すカードなどがある。
基本的にカードの種類はそんなに無いので、同じカードを何枚も取って同じアクションを何回も実行できるようにしてゆく感じになる。
出てくるカードはゲーム進行によって制御されていて、ゲームが進むとちょっとだけ強化されたカードなども出てくるようになっている。

ゲームはプレイヤーが15個の家を建てきるか、最後のカードが取られたら、そのプレイヤーの直前のプレイヤーまで1手番づつ行って終了。
終了のトリガーを引いたプレイヤーは最後の手番が無い代わりに7勝利点になるカードを貰える。

カードにはアクションと神の名前が記されており、神はそのカードの点数を示している。
例えばJUPITER(ユピテル)なら煉瓦都市以外の都市数がカード1枚の勝利点になる。
最後にこれらの勝利点を記録して一番勝利点が高かったプレイヤーの勝利となる。

 

ロンデルのの枷がなくなってどんな事になってしまうのかと思っていたが出来ることはカードで制限されており、カードアクションの種類もロンデルのアクション数に毛が生えた程度しか数が無いのでプレイ感としてはロンデルシステムと非常に似ていると感じた。
捨て札を全て手札に戻す手札に戻す実質的な制限となっており、いかに効率よく手札を循環させるかというのがロンデルをどう効率良く回るのかといった考えに通じてる気がする。まあ無理に結びつける必要もないか…。
手札全てのアクションから手番に行うことを考える必要があるので若干ダウンタイムはあるかもしれないが、数巡すればアクションの内容も覚えるのでそれほど気にならなくなる。
他プレイヤーを直接攻撃するようなアクションは無く、妨害するなら欲しそうなカードや都市を取ってしまうくらいしか無い。
少なくとも自分は直接的な攻撃が1つあるよりも間接的な妨害方法が複数あって、自分が妨害受けたときにもいくらか逃げ道があるくらいのデザインが好きなので、これくらいのインタラクションで十分満足。
全体としては結構自由に拡大生産ができる感じで楽しい。ただ勝利点(神)のカードがアクションとカードと結びついており、カードを取る時に神を意識してないと今自分がどれくらいの得点を持っているのか分かりづらくなっている。この辺はナヴィガドールとかでも倍率を掛けるせいで分かりづらくなっているので、まあゲルツっぽいといえばそうかもしれない。
個人的にはかなり気に入った。
勢いでゲーム本体・塩拡張・拡張マップも全部同時に買ってしまったが、こんだけ面白ければ拡張もちゃんとプレイすると思う。後悔なし。

まだamazonに全部売ってるのでどうぞ


nestorgamesからゲームが届いた

彼女がオープンなゲーム会でnestorgamesというゲーム会社について仕入れてきた。
サイトを見たところかなりイケてる見た目のアブストラクトを主に出しているようで、一目惚れしたので幾つか注文した。

買ったのは

UNITY

twigs

MINOA

Cairo Corridor

pent up

の5つ。合計で14,000円くらいしたので1つ3,000円しないくらい。
注文は日本への配送も問題なく選べたし、PayPalでトラブルもなく出来た。
どうやら注文された商品はその時点から作成されるらしく、発送までに2週間くらいかかったが、そっからは1週間程度で届いた。

(こんな感じの袋に入れられてゲームが収納されてるので土嚢シリーズと呼ばれているらしい…)

ゲーム全体の印象としては、小さくまとまっていてワンアイデア毎にゲームにしたようなものが多い。
ルールはシンプルで大体は1ページに収まっている。
あと思っていたよりも駒やボードが小さく、minoaやUNITYなんかはちょっとやりづらいなと思った。
後半の写真でボードが13インチMacbookの上にちょうど収まっているのがわかるので大体サイズがイメージ付くかな…?

 

pent up

ペントミノ型の駒を交互に置いて、全て置き終わった時に一番上に置いているコマの数が多い方が勝ちというゲーム。
上における場合は置かなければならず、置く場合は下の駒からはみ出してはいけない。

黒と白のスモークかかった駒がかっこ良く、インテリアとしても有りそうな感じがする。
ペントミノのそれぞれの四角形は2cmない位のサイズなので、↑の終了形は手のひらに乗るくらいのサイズになっている。
正直、片手で握って十分な存在感があるくらいのサイズを考えていたのでちょっと拍子抜けだった。

ゲームとしてはしっかりとした面白みがあって十分に考えさせられる。
同じルールで駒が六角形になったsevenってのもあるけどまあコレ持ってればいいかなという感じがした。

 

minoa

三角形のマスを仕切る黒い壁か、ボードの外周に置く自色の駒どちらかを交互に置いてゆく。
全てのマスは必ずどこかの外周に繋がっていなければならず、しかもその外周の辺は全て同色になるように仕切られていなければならない。
全てのマスがどちらかの色の辺に接続状態になったら終了で、最も大きな領域を持っていたほうが勝ちになる。

1回しかやっていないが、序盤に自色の駒を置いてしまうと相手に小さく領域を切られてしまうので、ある程度の領域確保が見込める状態になるまでは壁を起き続けるべきかなと思った。
動き方が難しい。

 

twigs

120度の角度で棒が5つ繋がった形状の駒(枝)を繋げて領域を作ってゆくゲーム。
枝を繋げた時に周りが囲まれた領域ができたら、その領域を作っている辺が多い色がその領域を支配する。
すべての枝を置ききったらゲーム終了で、支配している領域の数が多いほうが勝ちとなる。

見た目が格好良かったので買った。
こういう六角形が出てくるゲームは得意だと思っていたが、実際にやってみると枝がどう繋がるのかあまりイメージが出来ず、場当たり的に置くことしか出来なかった。
(出かける直前で初めてしまったので焦っていたのも有るかもしれないが)
ゲームとしてあまり相手がいる方向に枝を伸ばす意味があまり見いだせなかったので、そうなってしまうと自分の領域でいかに最小の六角形領域を効率よく作るかというパズルになってしまい残念。
相手の損が自分の利益なので、上手く相手が領域を作るのを阻止するようにおければそれでいいのだけれど…

 

UNITY

見た目が華やか。というかもはやうるさいレベル。
2人か3人ででき、自分の担当色の駒全てを繋げた状態にすれば勝ちというゲーム。

自分の手番には駒の移動か捕獲(除去)か壁の設置ができる。
移動は直線上の空きマスまで移動でき、捕獲は駒が◯なら自分とその周りの駒全てを、*なら自分とその直線上(6方向のいずれか)の駒全てをゲームから取り除き、壁は移動や捕獲をそこで止める役割を果たす。邪魔
移動は分断されてしまっている自分のグループをまとめるために行うべきで、捕獲は自分のグループそのものを無くすために行うべき、という旨のヒントペーパーが付いていた。まあそうだね…という内容。何故このゲームだけに…

盤面がごちゃごちゃしている上に駒が小さいのでかなりやりづらい…。

 

Cairo Corridor

カイロ回廊(回廊?)(廊カイロ…?)(ww?w)

交互に駒を置いてゆき、ボード端上下左右を繋ぐ1マス分の空き道ができたらゲーム終了。(どうやっても道が出来ないような駒の置き方は禁止されている)
その道に接する自色の駒の数が多いほうが勝ち。

駒の形が面白かったので買ったのでそこまで期待してなかったが結構面白かった。
道がどういうルートをたどるかは結構ダイナミックに変わるので、駒を置くときは自分の駒の隣が空き道になるように置くのではなく、相手の駒の隣が空き道にならないように駒を置くのが楽だった。

駒が黒と赤でいい感じなので終了時のボードがかっこ良くて良いし、良い。

 

ブランドとしてゲームの袋が統一されており、幾つも集めたくなる気持ちも分からんでもない。
また幾つか試してみたくなったので、次はとか含めて注文したい。

 


TOP 10 Two player Boardgames

これです

突然番外編だけど12位、11位はタルギ (Targi) とアルルの丘 (Fields of Arle) でした。
どちらもワーカープレイスメントっぽい感じで、タルギはアクションの決定の仕方が独特で楽しい。アルルの丘はウヴェっぽいゲームを2人でできるのでウヴェしたくなった時にサクッと(???)できてよい。

10位:デュボン (DVONN)

GIPFプロジェクト4つ目のゲーム。自分の駒(スタック)をその高さの歩数分だけ移動しながら他の駒を捕獲してスタック作ってゆく。最終的に自分の色のスタックの高さの合計が大きかったほうが勝ち。
中立の赤い駒の接続から切り離されると問答無用で除外される。高いスタックは得点も高いが移動歩数が大きく、盤面の外に出てしまうので動かせないみたいなことになりがちで、そうなるとゲームから除外されるリスクも出てくる。
序盤と終盤で考えることが変わってゆくのが楽しい。

 

9位:トライアングラー (Triangular)

(写真見つからなかった…)

シンプルだけどサドンデスが有るため常に緊張感が有り楽しい。詳しくは下の記事で

Triangular

 

8位:カルナック (Carnac)

駒を立てて置いた後に相手がそれを倒すことができ、倒したなら手番が移動する。
どちらも置けなくなるか駒が尽きたらおしまいで、上から見た時に自分の駒が2個以上繋がっているグループが多いほうが勝ち。
盤面の大きさが3つあり、最大と最小だとぜんぜん違うゲームになるのが楽しい。
あとケルト模様なのも個人的にプラス。

 

7位:古代決闘 (Antike Duellum)

決闘なのか決戦なのかわからない。まあDuelですね。
ロンデルの輪という、自分が今いるアクションのマスから3歩先までのアクションが選べるシステムを使ったゲーム。作者のMac Gerdzはこのロンデルの輪を使ったゲームをいっぱい出している。
アクションはロンデルの輪とあとすこしあるアクションカードに集約されているので、手番でやることが3歩先までのアクションのうち、次にどれをやりたいか選ぶだけなのでテンポよくゲームが進む。
内容はかなり直接的なエリアコントロールゲームなので戦争でボコボコにするみたいになりがちだし実際ゲームの最後はそんな感じだけど、そこに至るまでの得点の仕方の幅が色々あって楽しい。ゲーム終了の得点がもうちょっと低かったらよかったのかな?

 

6位:ディアボロの橋 (Ponte del Diavolo)

昔から面白いなと思っていたが久しくやっておらず、、やったらやっぱ面白いなと再確認した。
一番最初の手番の始め方がケーキ切り分け問題みたいでうまく調整されている。
手番は駒を2個置くか橋を架けるかで、自分の色の駒が4つ繋がると島になって、もうそれ以上その周りには駒が置けなくなる。
駒が無くなるか置けなくなったらゲーム終了で、橋で繋がっている島の個数の二乗の和が得点になる。
置いた駒はゲーム中動かないので紙の上でも出来るのが良い。高校生の頃にわざわざマス目のノート買ってめっちゃ遊んでいた思い出。

 

5位:ハイブ (Hive)

5種類の動きの違う虫の駒を使って相手の嬢王蜂の周りを取り囲むというゲーム。
ボードが無く、自分の駒のみに隣接するように新しく駒を置くか、駒の繋がりが分断しないように駒を動かすかができる。
分断が許されないせいで相手の駒が動かせないようにすることもでき、いかに効率よく相手の駒の動きを封じれるかが鍵になる。
実は自作のしか持ってないのだけどかなり好きなんだなあと自覚したのでちゃんと買おうと思った。

https://boardgamegeek.com/boardgame/2655/hive

 

4位:ゼヘツ (ZÈRTZ)

また来ましたGIPFプロジェクトの3番目のゲーム
交互にボールを置いてからボードのリングを取り除くという手番を行う。ただし自分の手番開始時にボールが捕獲可能な状態だったらボールの捕獲を行って手番を終えなければならない。
ボールの色ごとに決められた個数を捕獲するか、全ての色のボールを決められた個数捕獲出来たら勝ちというゲーム。
自分がボールを捕獲するためには相手に捕獲させないと行けないというかなり奇妙な考え方をしないといけないゲーム。
考え方はちょっと変だが移動は基本チェッカーのようなものなので分かりやすく、慣れれば楽しい。

 

3位:パッチワーク (Patchwork)

盤を隙間なく変な形の駒で埋めるパズル+お金+手番順の調整と色々な要素がギュッと詰まっている。
11位に出したアルルの丘のウヴェ作で、彼のリソース管理のエッセンスがうまく詰まっている感じがする。
見た目は可愛いが、相手の盤を見て今取れなさそうなタイルのところまで駒を動かすみたいな妨害も重要で、ちゃんと遊べるパズルなのもプラス。

 

2位:ツァール (TZAAR)

またまたGIPFプロジェクトのゲーム。これは最後に出たけど2番目が欠番になったのでそのかわりとして出たやつ。

手番にまず相手の駒の捕獲を行って、その後にもう一度捕獲するか自分の駒をスタックするかが出来る。
スタックすると自分の駒が減る代わりに、相手はその高さ以上のスタックじゃないとその駒を捕獲できなくなる。
相手を動けなくするか、3種有る駒の何れか全てを捕獲できれば勝ち。
GIPFの最後に出たゲームだけあってルールが洗練されており、シンプルで良い。
ボードの中央は進入禁止で、絶妙に動きづらいのもまたニクい。
駒がどんどん減って収束してゆくので割と早く終わるし、何度もやりたくなる。

 

1位:世界の七不思議:デュエル (7 Wonders: Duel)

ゲーム大賞を取った世界の七不思議の2人用ゲーム。
元がドラフト式だったのに対し、今回は上海のように並べられたカードの一番上の何れかのカードが取れるという方式。
元のようにカードの種類によって様々な得点の仕方があって、ゲームごとに色々な戦略ができるのが素敵。
また軍事分野と科学分野でのサドンデスもあるので、特化してカードを選んでゆき、相手の選択肢を奪うみたいな事も出来るのが楽しい。
戦略と運のバランスが7:3くらいで程よくて最高。
拡張セットも発売予定らしいし楽しみです。

 

見直したら運の要素有るのが世界の七不思議:デュエルだけだった…

ネットランナーとかブルームーンシティとかのLCGも好きだけど、知ってる同士じゃないとなかなか遊ぶ機会がないのが厳しいし、今回はあまり考えなかった。

全体通してやっぱ無機質な見た目のアブストラクトゲーム好きだなあという感じでした。今nestorgamesという所でまた新しいのを買っているので (土嚢シリーズというらしい…) 届くのが楽しみ。

 


ル・アーブル:内陸港 (Le Havle: The Inland Port)

この記事はWeekly Board game reviewの2月1週目の記事です。

ル・アーブル:内陸港 – ウヴェ・ローゼンベルグ
Le Havle: The Inland Port – Uwe Rosenberg

前にル・アーブルを紹介した時に欲しいと書いていたアレです。2人用ル・アーブル。アグリコラなどを作ったウヴェ・ローゼンベルグのゲームです。
いつの間にかボードゲームコレクションに追加されていました…。まったく記憶が無いです…。不思議ですね。

テーマはル・アーブルと同じく港町で、ゲーム性はアグリコラとアグリコラ牧場の動物たちと同じくらいの関係で、ル・アーブルを多少ライトにした感じです。
ただ元のル・アーブルの様なガチガチのリソース管理ゲームではなくなっているので、ル・アーブルが苦手でもこちらは得意ということも有るかもしれません。運要素は皆無ですが。

元のル・アーブルは補給アクションを行わないと取れない原料と、原料を加工することでしか入らない加工品の2種類がありました。
内陸港では全て原料で、変換して得られるものも原料かお金のみです。
またリソースの数も元のル・アーブルは原料8種加工品8種+お金で17種類とかなり大量のリソース管理を強いられるゲームでしたが、内陸港ではたった4つの原料とお金しか出てきません。変換もお金→原料か原料→お金くらいの物しか出てきません。シンプル。
どうしたウヴェ、と心配になるレベルです。

ゲーム目標はル・アーブルと同じくお金を稼ぐことです。ゲーム終了時に建物もしっかりと換金されます。

 

準備

各プレイヤーはゲームボード・倉庫ボード・品物マーカー各1つずつ・3フランを受け取ります。

S__16990210

これはスタートプレイヤー用のゲームボードで、A〜Fまでのアルファベットが書いてあります。
相手プレイヤーのゲームボードにはG〜Lまでのアルファベットが書いてあり、時計のような針を1ラウンドごとに進めるので現在のラウンドが何なのかすぐに分かるようになっています。
Aから始めてLのラウンドが終了したらゲーム終了です。

S__16990211

こちらは倉庫ボードです。
各品物を幾つ持っているか管理するボードですね。最初は小麦1・木材2・レンガ3・魚4個を持ってスタートです。
ボードの見方がちょっと特殊で、左右にマーカーを移動させると±1の変動、上下にマーカーを移動させると±3の変動を表すようになっています。なので今の状態で小麦を上に2つ動かすと7個持っている状態になります。そんな感じです。
最初はちょっと?????となりますが慣れれば軸の数字を合計するだけで数もわかりますし、移動で幾つ変動するのかも右上に図示されているのでそんなに不便はしないです。
というかゲーム中は所持数よりもその商品がどこに位置しているかの方が重要だと思うのででそんなに意識しないのかなと。

 

ゲーム進行

前述のとおり、A〜Lまでのラウンドが有り、それぞれのラウンドで何回か交互に手番を行ってゲームが進んでゆきます。

ラウンドの最初にはそのラウンドに指定された建物の補充があります。

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こんな感じにどのラウンドでどの建物が補充されるのか全て決まっています。

建物の補充が終わったらラウンドの規定ターン数分だけ手番を交互に行っていきます。
ゲームボードが縁取られていたらそのプレイヤーからラウンドの手番を開始します。
ターンはラウンドのアルファベットの下に書いてある数字の分だけ交互に行います。全部奇数なので交互にラウンドのスタートプレイヤーをやる感じです。

手番では建物を建設するか使用するかのどちらかのアクションを行います。
また手番中いつでも建設済み建物を売却することもできます。ル・アーブルだ…。

規定ターン数分行ったらゲームボードの針を左に1つ進めます。
この時に針の隣のセクション(!の付いているセクション)にある建物は全て強制売却されます。

 

アクション

手番に出来るアクションは建物の建設・使用・売却の3つだけです。シンプル。

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全部建物タイルに関するアクションなので先に説明しておくと、
屋根?の部分に書かれているのが建設コストです。お金か商品を支払う感じです。
商品は魚と麦については食料として表されていて、必要な分だけ支払えばその2つから適当に割り振って支払うことができます。
名前の横に書いてあるフランがその建物の価値です。全部2の倍数です。割り切れます。
一番下に書いてある矢印とかがその建物の効果になります。ここに書いてある矢印の方向にその色の商品駒を動かします。
スラッシュで分かれていたらどちらか、矢印とマスが書いてあるものは追加効果で、使用時に1回だけ使う効果になります。何となくわかりますかね。

建物の建設
場に出ている建物に示されているコストを支払い、自分のゲームボードの針の右隣のセクション(数字の0が書かれているセクション)に配置します。

建物の使用
建設済み(ゲームボードに乗っている)建物から使用したい建物を選び、その効果を適用します。
そうです、自分の建物だけではなく相手の建物も使えます。ル・アーブルだ…。

使用する建物の効果は複数回適用されます。その回数がセクション毎に決まっていて、針の中心の数字がそれを示しています。
例えば3のセクションにある「木材を右に移動」という建物を使用した場合は倉庫の木材マーカーを右に3つ移動させます。
4+1フランのセクションにある建物を使ったら効果4回と1フランが貰えます。
また追加効果のある建物は倍率に関係なく1回だけその効果が使用できます。1回というのはゲーム中という意味ではなく使用時にという意味ですね。
0のセクションの建物はたとえ追加効果を持っていたとしても使用できません。

最後に、使用した建物はそのゲームボードの0のセクションに移動されます。
ゲームボードの針はラウンドごとに進むので頻繁に使用される建物は倍率が低く、あまり使用されない建物にはボーナスが付くといった感じになります。
最後まで誰からも使用されず!のセクションに入ってしまった建物は以下の建物の売却が強制的に発動します。

建物の売却
手番中いつでも建設済みの自分の建物を売却することができます。また!のセクションに入ってしまった建物も強制的に売却されます。
売却するばあいはその建物の価値の半額(割り切れます!)のフランを受け取り、建物タイルを未建設の建物の場に戻します。

これを繰り返してゆく感じになります。

 

ゲーム終了

Lのラウンドが終了したら強制売却の処理を行い、ゲームが終了します。
この時点で持っている建物の価値と所持金の合計が大きいプレイヤーが勝ちです。

 

感想など

アブストラクトゲームに有機的なテーマをのせるウヴェっぽいゲームです。
随所でル・アーブルっぽさを感じますが、プレイ感は全然別のゲームなので好みが分かれるかもしれません。
私はこれはこれで…という感じで好きです。

最初にも書きましたが、全ての建物がどのラウンドに出てくるのかきっちり決まっているので運要素が皆無です。
リソース管理のアブストラクトにめっちゃ有機的なテーマを載せたウヴェらしいゲームだなぁと感じました。
ただ管理すべきリソース数が少ないし複雑な変換もする訳ではないので、元のル・アーブルのような複雑なリソースの絡み合いを解くような楽しさは無いです。
その分純粋なリソース管理ゲームになった…のでしょうか。

ル・アーブルと同じように相手が建てた建物も使用できるので、建物を建設する行為が純粋に最終得点の為という点で分かりやすいです。
ただひたすら建設するだけでも一つの戦略として成り立つかもしれません。しらんけど。

手軽にウヴェしてぇ〜〜〜!!!!ってなった時にどうぞ。


K2

この記事はWeekly Board game reviewの4週目の記事です。

世界で2番目に高く、世界で1番登頂が困難と言われるK2に挑む。
ボードは両面印刷で、表は低難易度のコース。裏は高難易度のコースになっている。また登頂シーズンも晴れが多く比較的登りやすい夏季、曇っていたり吹雪いたりする冬季の2つから選ぶことが出来る。
美麗なボードのイラストは南側から見た実際のK2と同じで、進むコースも南側のルートに則って作られている。細かいが嬉しいこだわり。
ちなみにK2は未だに冬季の登頂が成されていないらしい。それほど厳しい山を前に、一体この登山家たちはどれほどの記録を残せるのだろうか…というゲーム。

準備

ボードと天気タイルのそれぞれの難易度を決める。天候タイルは2枚めくり順番に並べ、一番最初の天候にマーカーを置く。また、リスクトークンと呼ばれるトークンを裏返しでシャッフルし、3枚表に向けておく。

リスクトークン

リスクトークン

各プレイヤー自分のコマ・自分の山札・自分の登山家の体力ゲージボードを受け取る。

playersetup

登山家・テント・体力

何故か体力は1からスタート。もっと体調整えてから登山に挑んでくれという気持ち。登山家のコマは2種類2人で各プレイヤー4つずつある。片方が実際にK2を登るコマで、2種1個ずつをボード一番下のベースキャンプに置く。もう一方の登山家コマは登頂記録用にボードの端のスコアトラックに置く。

basecamp
自分の山札をよく切り、6枚引いて手札とする。スタートプレイヤーマーカーは適当に。
ベースキャンプに登山家を置いた当たりからテンションが上がり始める。

ゲーム進行

ラウンドは1日単位で表され、1日は
1. 行動選択フェーズ
2. 行動フェーズ
3. 体力増減フェーズ
4. 体力チェックフェーズ
5. クリーンアップフェーズ
を順番に行うと終了する。
天候タイルに18日分のマスがあり、これらを全てやったらゲームが終了で、自分の登山家2人の登山記録の合計が最も大きかったプレイヤーが勝利する。同点の場合は高いところへ登っているプレイヤーで比べ、それも同じなら最も高いところへ1番早く到達していたプレイヤーが勝利。

1. 行動選択フェーズ

全プレイヤーは6枚の手札から今回使う3枚を選び、自分の前に裏向きで伏せておく。
カードは行動力カードと休憩カードの2種類に分かれている。緑のが行動力、青いのが休憩カード。行動力カードはその分だけ登山家を進めることができ、休憩カードはその分だけ登山家の体力を回復できる。ロープカードは行動力カードだが、登山の場合は小さい方の移動力、下山の場合は大きい方の移動力で行動ができる。逃げ足は速い。

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2. 行動フェーズ

全員一斉に伏せていたカードを表にし、スタートプレイヤーから順番に処理を行ってゆく。
休憩カードはその数字の分だけどちらかの登山家の体力を回復する。行動力でも同じだが、この数字はカードで句切られており、3の休憩カードを出して2人の登山家の体力を1, 2ずつ回復するというような分配はできない。なので3は割と出しどころが重要になる。
で、行動力カードはその数字の分だけ登山家を登山または下山させる。1登って2降りるみたいな移動の仕方は出来ないので注意が必要。この前間違えた。
ボードのマスには黄色の丸でそのマスに入るのに必要な移動力が書いてある。書いてないマスは移動力1で移動が出来るマスになる。ベースキャンプ近くは移動力1のマスばかりだが、山頂付近は移動力2が基本になりなかなか動けずに辛くなる。登山っぽさが出ている。

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また、登山家が居るマスの移動力分を支払うとそのマスにその登山家と同じ形のテントを張ることができる。自分の登山家が自分の色の登山家のテントと同じマスに居ると次のフェーズで体力を1回復できる。自分色のテントであればどちらの登山家も使うことができるので、一人が少し無茶して上の方にテント張ってから下山し、もう一人が体力を回復してからそのテントに向かう、みたいな連携もできるので楽しい。が、テントそれぞれゲーム中に1度しか張ることができないのでどこに張るべきかなかなか悩ましい。
また、それぞれの高度で1マスに留まれる人数が決まっている。これも移動力と同じくベースキャンプ近くは沢山居れるが、頂上付近だと1人しか入れないみたいな事になっている。そのマスに止まれないという制限なので通過することはできるのだが、頂上付近になると移動力もバカにならないので居座られると通過するだけの移動力も用意できず、頂上到達したが下山できずに凍死みたいなことも起こる。実際の登山でも頂上付近渋滞が起きるらしくそういう再現になっている。K2でもこれ原因の事故あったらしい。
で、出したカードの行動力の合計が最も大きかったプレイヤーは表になっている3枚のリスクトークンの中から1枚取らなければならない。最大の人が複数人いた場合は誰もリスクトークンを受け取らなくてよい。リスクトークンはその数字の分だけカードの数字を減らす(行動力・休憩どちらでも可)か、登山家の体力を減らさなければならない。登山において無理な進行は常にリスクと隣りあわせという事を頭に入れて置かなければならないのだ。

3. 体力増減フェーズ

全員が行動を終えたら登山家が居るマスに応じて体力の増減を行う。
上の写真で赤丸・青丸で数字が書いてあるマスがあるが、そこにいる登山家はその分だけ体力を消耗・回復する。

4. 体力チェックフェーズ

体力増減の結果、体力が6よりも大きい登山家は体力を6に合わせる。また体力が尽きた登山家は死ぬ。突然の死。

無茶して死んだの図

死んだ登山家はゲームから除外され、得点となる登頂記録も最低になる。
無常。

5. クリーンアップフェーズ

各プレイヤー6枚になるように手札を補充する。山札はゲーム中に何度か回るようになっており、山札が尽きても補充ができず、最後の手札を使い切ってから捨て札をリシャッフルして山札にする。
そして天候マーカーを次の日へ進める。

天候

天候マーカーは単なるターンマーカーではなく、その日の天気によって色々な障害を引き起こす。

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右、夏の天気で易しい 左、冬の天気で難しい

こんな感じに、ゲージで高度、アイコンで天気、数字と色で効果が描かれていて、対象高度にいる登山家は移動の際に追加で移動力が必要になったり追加で体力を減らしたりしなければならない。左下のタイルなら3日間それぞれ追加で体力を1減らさないとならない。ただし対象が1日目は6000m以上、2日目は7000m以上3日目は8000m以上にいる登山家のみになっている(分かり難いがゲージが微妙に変化している)。

天気は最大5日先まで見えているのでこれを見ながら戦略が練れるようになっている。

感想

K2、存在は前から知っていたけど箱のアートワークであまり惹かれなかったので調べもしていなかったが、ボドゲ紹介 Advent Calendar 201511日目の記事をみてめちゃくちゃ面白いやん!となり即amazonで購入した。日本語版買ったつもりがドイツ語版で日本語ルールも落ちていなかったので仕方なく英語ルールを読むことになった。という経緯。

ゲームは毎回ドラマが生まれて本当に面白い。
天候を見ながら他のプレイヤーの調子も見てリスクトークンを取らないギリギリを考えたり、あえて移動しない事で後のプレイヤーの移動を阻んだり。考えようと思えば色々考えられるし、ひたすら上を目指して突進してくのもいい。プレイヤーの山札は全員同じカード配分なので、トータルでの行動数は同じはずで、いかに効率よく体力を減らさず進むことが出来るかという最適化問題っぽさもある。

重要なのはやはり天候マーカーで、これがゲームに起伏と戦略をもたらしてくれる。向こう3日はとりあえず天気良さそうだから少し無理して登ってからテント張って考えようとか、山頂付近だけ晴れてるから頂上目指すなら今しかないとか、そんな感じで本当に雪山登山で変わりやすい天気に一喜一憂する感じ。ちなみに登山家の命は本当に儚くて、次休憩カードが来ればなんとかなるし大丈夫みたいな少しの無茶でもあっけなく死ぬ。なので天候も見つつちゃんと計画をねって進むのが重要。とはいえリスクトークンもあり完全に読めるわけではないのでうわ死んだ…みたいな事故が起き、それはそれで面白い。

ちゃんとテーマに沿ったルールになっているし、イラストも申し分ないほど綺麗で、これがボードゲームだ!って感じで出すのに最高な感じがする。
おすすめゲームは断然にコースも天候も両方難しい方で、実際の登山のようなつらさを感じながらプレイしていただきたい。

あ、実際の登山はこのゲームやってめっちゃ怖さを感じたので当分はいいです。


パッチワーク

この記事はWeekly Board game reviewの3週目の記事です。

キルト生地をうまく繋げてパッチワークを完成させるゲーム。2人専用。
デザイナーはアグリコラや前回紹介したル・アーブルのローゼンベルグ。なんか思ったよりこの人のゲーム好きっぽい。ボナンザとかマンマ・ミーアもこの人だったの今さっき調べて知った…。

準備

各プレイヤーは自分のキルトボードとボタンを5つを持つ。キルトボードは9×9のサイズで、これを埋めてゆくのが目的。時間ボードはミニキルトが書いてある境界線の所にミニキルトのタイルを載せる。時間ボードの周りをぐるっと囲むようにキルトタイルを適当に並べる。一番小さい2マス分のパッチとその隣のパッチの間にポーンを置いてセットアップは完了。どことなく呪術感が漂う。

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二人で1つのポーンを動かしながらパッチを買って自分のキルトボードを上手く埋める。最初に5つ持ったボタンはゲーム通貨で、キルトを買うのに必要という感じ。

ゲーム進行と終了条件

それぞれのプレイヤーは時間を持っていて、両プレイヤーともこれを使い切ったらゲームが終了する。自分のキルトボードで埋まっていないマス1つにつき失点2で、そこに手持ちのボタンをプラスし失点の少ないほうが勝ちとなる。要はキルトボードを埋めまくれば良い。

ターンはその時点で持ち時間が多いほうが行う。持ち時間は中央の時間ボードで管理されていて、どんどん中心に向かって時間が進むようになっているので、つまりは中心から離れているプレイヤーがターンを行うという事。駒が重なった場合は上の駒のプレイヤーのターンとなる。このシステム、私が初めて知ったのはテーベの東だったのだけれどそれより前にあったのだろうか…なかなかユニークで好きです。

で、プレイヤーのターンはボタンの補充かキルトの購入のどちらか1つが行える。

ボタンの補充

自分の時間コマを相手のコマの1つ先まで進め、進んだマス分のボタンを受け取る。序盤はボタンの補充があまり出来ないのでこれで補充する感じになる。

キルトの購入

ポーンのいる位置から時計回りに3つ隣までのキルトの何れかを購入することができる。購入する場合にはそのキルトのタグに書いてある砂時計の分だけ時間コマを進め、さらにボタンも書いてある場合は追加でその分だけボタンも支払う必要がある。

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こんな感じで、大きいキルトはコストが高めに設定されている。また、キルトに付いているボタンは中間決算の時に自分のキルトボードにあるとその分だけボタンが貰えるようになる。なのでボタンが沢山付いているキルトもコストが高めになる。

中間決算

自分の時間コマがボタンの付いてる境界線を跨いだら中間決算が発生し、その時点で自分のキルトボードにあるキルト上のボタンの数だけボタンが貰える。6マス毎にボタンがついてるのでそこそこの頻度で補充が出来る。理想はこの補充だけでボタンをまかなえたら良いけど現実は甘くない…。

また、ミニキルトが乗っている境界線を跨いだらそのミニキルトを貰って自分のキルトボードに載せられる。変な形のキルトで開いてしまった隙間にさりげなく充てておきましょう。このゲームで唯一の1マスキルトなのでかなり貴重なのだけど早い者勝ち。

また、キルトボードにキルトを置いた時に7×7の範囲を空きなく埋めたら7×7タイルが貰える。これも1つしか無いので早い者勝ちで、持っているとゲーム終了時に7点プラスされる。

そんな感じで両プレイヤーが最後のマスまで時間を進めたらゲームが終了する。

感想など

システム的に露骨な妨害は出来ず、基本的に欲しいキルトは大体手に入る。相手が欲しいキルトを無理に取っても自分のパッチワークにマッチするとは限らないし。とはいえ運要素が無いのでガチでやったらそれはもうヤバイことになるかもしれない。

何はともあれ自分のキルトボードが完成してゆくのを見ていくのは楽しく、見た目も華やかで、どことなく箱庭感を感じる。キルトを当てはめて行く感じは完全にプラパズル。

プラパズル テトロミノ

プラパズル、懐かしい。ボドゲ界の迷信として女性はパズルゲームが好きというのがあるが、これが本当だったらこれはもうイチコロですわ。見た目も可愛いし。

 

という感じで、時間のシステムはやっぱり面白いし、見た目がかわいいのが何よりも最高。難しすぎるわけでもないので初心者の導入にも良いかもしれない。


Triangular

triangular

この記事は、ボドゲ紹介 Advent Calendar 2015 の10日目の記事です。

三角がいっぱい。流行りの三角形。
今回紹介するのはTriangularというゲームです。本当はGIPFのDVONNとかを紹介したかったのですが時間がないのでとりあえず…。いつかGIPFのやつ全部紹介したいです。

で、Triangularですが、超ドマイナーゲームです。すみません。見た目の通り、2人用アブストラクトで、それぞれのプレイヤーが黄色か灰色を担当し、交互にタイルを置いて三角形を作ると得点というゲームです。

セットアップ

赤色の三角タイルを場に置き、各プレイヤーは黄色か灰色の三角タイルをすべて受け取ります。

ゲーム進行

スタートプレイヤーから手番を順番に行います。

自分の手番になったら自色のタイルを場のタイルと辺が接するように起き、得点計算を行います。
タイルは各色24枚あり、両プレイヤーとも全て配置し終わったらゲーム終了で、得点の高いほうが勝ちです。
ベリーシンプル。

得点計算

プレイヤーがタイルを置いたタイルを頂点の1つとし、残り2つの頂点もそのプレイヤーの色の三角形が完成したら、その辺の長さの分だけ得点します。

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プレイヤーがこの手番にピンクになってる灰三角を置いたならば、それを頂点とする3タイル分の三角形が完成したので、3点貰えます。写真の通り、完成した三角系の内部が全て埋まっている必要はありません。

2つの三角形が同時に完成した場合は、片方の三角形がもう片方の三角形を完全に内包する形の場合は大きい方の三角形からしか得点が発生しません。そうでない場合はどちらの三角形からも得点が発生します。

ゲームには関係ないですが、この得点ボード(ペーパー?)、0コインを置いた状態で始まり、両プレイヤーの相対的な点数差を記録します。黄プレイヤーが得点したら+方向へ、灰プレイヤーが得点したら-方向へコインを動かす感じです。
僕はこのゲームで初めてこのシステムを見たのですが、コンポーネントをシンプルに保てて良いな―と思いました。もっと流行ってもいいと思う。

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サドンデス

どちらのプレイヤーが赤三角を頂点の1つとした三角を完成させた場合、直ちにそのプレイヤーの勝利となります。
これがゲームに適度な緊張感と駆け引きを与えていて、ここにタイルを置けば相手は赤三角を完成させないためにここに置かざるを得ず、そしたらここに置いて得点ゲットだぜ、みたいな事ができます。

 感想

ルールはとことんシンプルなので20秒で説明が終わります。1ゲームも最高でも48手で絶対にゲームが終わるので長くて30分程度です。シャッと2人で遊ぶのに良いです。
シンプルなルールですが赤タイルが絶妙な緊張感を持っていてなかなかに楽しいです。
が、ボード? が不定なのと三角形なのが相まって、苦手な人はとことん苦手かもしれません。

多分もう流通してないですが、24枚×2色+赤1の49枚の三角形を用意できれば直ぐ遊べるので自作のハードル低いです。保管が大変かもしれないですがモザイクタイルとかならシャッと用意できるのでは。
是非遊んで頂きたい。

あとGIPF好きとしては棋譜性が気になります。赤タイルを原点として相対的な座標とればいけるかな?
あ、三角形じゃないですが面白かったので共有しておきます。Hexagonal Grids